小学校 算数【1年生】– ②詳細説明

算数1年生を詳しく見るイノママと姉弟

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こんにちわ、訪問ありがとうございます!

 

はじめに

前回「小学校 算数 【1年生】– ①単元と項目」をご紹介しました。

それだけでも 十分かもしれませんが、学習指導要領 公式解説には、なるほど!と思う詳しい内容が沢山載っています。

家庭学習をサポートする上で 知っていて損はないと思いますので、今回の記事では、それらを基に さらなる調査などを追加して 詳細をまとめて、前回ご紹介した項目名に沿って 一覧にして ご紹介します。

これだけで かなりのボリュームになってしまいますので、必要なところだけ読んでいただければと思います。

そして 単元の土台や目的、算数的な小話など、他にも記載したいことが沢山あるのですが、ブログ記事だと さらなるボリュームを追加すると 読みにくくなりますので、それらはnote版PDFの方に載せます。

それでは、「小学校 算数【1年生】– ②詳細説明」、ブログ版は主に項目についてのみですが、見ていきましょう!

 

小学校 算数 – 1年生の詳細説明 (項目について)

各領域ごとに、前回ご紹介した項目と同順で、各項目の詳細を挙げていきます。

※ 項目名は 読みにくくなるので 入れていません、前回の記事と照らし合わせてお読みください。
※ かなりボリュームがありますので、必要なところだけお読みいただければと思います。

 

 

数と計算

数と計算 : 1年生 – 各項目 概要説明

数の構成と表し方
  • ものの個数を比べる、それぞれの個数を数えるだけではなく おはじきなどと1対1の対応を付けることで 個数の比較ができることを理解する、見えないもの(音の回数など)や手元で操作できないもの(校庭の木など)も おはじきなどと1対1に対応させれば その個数で比べられることを知る
  • 個数や順番を数える・表す、ものの個数を数える際 数えるものの集合を明確に捉える、数える対象に数詞を順に対応させて唱えると 最後の数が ものの個数を表すことを理解する、ものの順番を調べる場合は 対象に数を順に対応させていき その対応する数が その順番を表すことを理解する、最後の順番を表す数は 個数を表す数と一致することを理解する
  • 数としての0が用いられる場合を理解する(ゲームで得点がない場合、実際の物の数が1ずつ減少していって 最後はなくなる場合などのように 何もないという意味であったり、数を表す際に70や205の 一の位 や十の位のように その位の数が空位であるという場合や、数直線での基準点など)、必要な場合に0も他の数と同様に 数とみられるようにする
  • 数の大小や順序を考える、数直線を用いて 数の大小や順序や系列(一列に並んだものの順番など)などを示すと 分かりやすく表せることを知る、必要に応じて 目盛りの単位が5や10 などで まとめて示されている数直線や 途中から目盛りが始まる数直線も用いられることを理解する (※用語としての「数直線」の学習は3年生)
  • 一つの数を 他の数の和や差としてみる といった見方で 他の数と関係付けてみる、一つの数を その数としてだけではなく 合成や分解により構成的にみることができるようにしていき 数の概念を形成していく
  • 2位数は「10のまとまりの個数と端数」という数え方を基にして表されていることを理解する、「一の位」「十の位」の意味と用語を理解する(例えば24ならば「一の位は4・十の位は2」であり 1が4個・10 が2個あることを意味している ということを理解する)、数を単位の幾つ分の集まりと捉えたり 図や物で表したりすることで 数の大きさについての感覚と共に用いられるようにする、実際の物や絵などでは 多くなると扱いにくくなる数でも この表し方だと 簡単に数の大小が判断できたり 計算(後述の加法・減法も2年生以降の乗法・除法も) が簡単に行えるようになるという この表し方のメリットに徐々に気付けるようにする
  • 120 程度までの3位数の表し方を知る、百より大きくなっても下2桁は1から99 までを数えた時と同じように変化していることに気付く(物を数えて「100 や10 のまとまりの個数と端数」によって個数を表す活動などを通すようにする)、3位数の表し方を知る過程で 2位数までの数の意味や表し方については 確実に理解できるようにしたり、2年生での3位数の学習へと繋がるようにしたりする
  • 「10」を単位として数の大きさをみることができるようにする(10のまとまりをつくって数える活動などを通す)、十を単位とした数の見方を学び理解していく過程で 数の構成についての理解を深めたり 十を単位としてみていく加法・減法の計算 の学習へと繋がるようにしたりする
  • 幾つかずつにまとめて数えてみる(2ずつ・5ずつ・10 ずつなど)、1つずつ数えることと比べて まとめて数えることの利便性に気付く、自分でその場面に適した適当な大きさのまとまりを作って数え 整理して表す、10 ずつ数えることを通して 数の表し方の理解の基礎を強化する、等分では 全体を同じ数ずつ幾つかに分けたり(幾つずつ分けるかが先に決まっている、例えば 6個のアメを2個ずつ幾つかの袋に分ける) 幾つかに同じ数ずつ分けたり(何等分するのかが先に決まっている、例えば 6個のアメを3袋に同じ数ずつ分ける)することができるようにする (両者の結果は同じですが考える過程が異なります)、結果を図で説明したり 2+2+2=6の式で表したりする (両者の考える過程の違いは 3年生での 割り算の意味の違いになり、この違いを考慮して 明確に図や式や言葉することは 1年生のこの段階では難しいかと思います、同じ結果になることを感じ取れれば十分かと思います(個人的にできるすごい子はもちろんいるかと思いますが!))
★ 用語や記号
一の位、十の位
整数の加法・減法
  • 加法は 二つの集合を合わせてできる集合の 要素の個数を求める演算であることを理解する、減法は 一つの集合を 二つの集合に分けたときの 一方の集合の要素の個数を求める演算であることを理解する
  • 加法・減法が用いられる次の場合を理解して使えるようにする;〇加法:増加(リンゴが5個あって2個増えたらいくつか)合併(リンゴが5個と2個を合わせるといくつか)順序数を含む加法(リンゴが5個あるので1列に並んだ人たちの5番目の人まで配れる予定だったが あと2個あることがわかったら何番目の人まで配れるか) /●減法:求残①(リンゴが7個あって2個食べたら残りはいくつか)求残②(姉のリンゴは7個、弟のリンゴは2個、違いはいくつか)順序数を含む減法(リンゴが7個あるので1列に並んだ人たちの7番目の人まで配れる予定だったが 2個は腐ってて配れないことがわかったら配れるのは何番目の人までか)、加法・減法が用いられる次の場合を なるべく理解して使えるようにする;〇加法:求大(弟のリンゴが2個ある、姉のリンゴはそれより3個多いいが つまりいくつか)異種のものの数量を含む加法(5人が1個ずつリンゴを持ち帰ったら 2個のリンゴが余ったけど リンゴはいくつあったか、や リンゴが7個と柿が2個あるが 1人1つずつ果物を配ると何人に配れるか)/●減法:求小(姉のリンゴが5個ある、弟のリンゴはそれより3個少ないが つまりいくつか)異種のものの数量を含む減法(7個のリンゴがあって5人が1個ずつリンゴを持ち帰ると いくつのリンゴが余るか、や リンゴと柿があって 1人1つずつ果物を配ったら 9人に配れたけど リンゴは7個だった 柿は何個あったか)、加法や減法が用いられる具体的な場面を +や − の記号を用いた式に表す、具体的な場面について式を読み取る、逆に式から読み取って図や物を表す、式についての理解を深めて 式と具体的な場面とを結び付けられるようにする
  • 1位数と1位数の加法と、その逆の減法の計算が確実に出来るようにする(つまり繰り上がり・繰り下がりも含める)、和が10 以上になる加法とその逆の減法(つまり繰り上がり・繰り下がり)は「10 とあと幾つ」という数の見方を使って計算できるようにする
  • 2位数になっても加法・減法の考え方や用いられ方は同じであることを理解する、次のような簡単な2位数の加法・減法を行いながら 数についての理解を一層深める;①十を単位としてみられる数の加法・減法 … 30 + 20 や 80 − 50 のような、一の位が0の2位数同士の計算。十を単位とした数の見方に関連させて 3+2や8−5を基にして求めることができるようにする(※ただし1年生では 和も2位数になるものに限る、和が3位数になるような計算は2年生) ②2位数と1位数との加法・減法で 繰り上がりや繰り下がりのないもの、これらの計算を通して 「1位数までの計算」と「2位数までの数」の理解を確実なものにする
★ 用語や記号
+、−、=

 

図形

図形 : 1年生 – 各項目 概要説明

身の回りのものの形
  • 身の回りにある物の中から 形のみに着目してものを捉える(色や材質や大きさなど 形以外の要素は無視する) 、立体については 立体を構成している面の形に着目して「さんかく」「しかく」「まる」などの形を見付ける、形の特徴を捉える(角の数や 丸と多角形の角の有無の違い、柱体や錐体と球の違いなどや、積み上げることの可不可や転がりやすさなどの機能的な性質なども)
  • 色板(平面)や 積み木や箱(立体)など 実際の物を使って 身の回りにあるものの形を作る・形からものを想像する(四角と三角で魚の形にする、形から魚だと想像する など)、逆に 身の回りにある立体や色板等を用いて作った形から「さんかく」や「しかく」などを見付けて 単位的な形に分解する(魚の形をさんかくとしかくに分ける、箱の側面の形を観察することなどから 箱の形の多くは「しかく」で構成されていることを理解する、など)、色板での形作りを通して「しかく」「さんかく」の基本的な構成に気付く(「しかく」は「さんかく」二枚で作れること、「ましかく」が二つで「ながしかく」が作れること、など)、形を作ったり分解したりする活動を通して、ずらす・まわす・裏返すなどの操作で図形を移動させたり、ぴったり同じ形や 大きさは違うが似ている形 を作ったり見つけたりするなど、形についての経験を豊かにする
  • 身の回りのもの の位置関係を 方向を表す言葉(前後・左右・上下など)や 位置を表す言葉(一番前や真ん中など)を用いて表す、これらの言葉を用いた表現では 一定のものを基準とする必要があることを理解する、実際に物を並べてみるなどの 体験や活動を通して 方向や位置を実感的に捉えられるようにする

 

測定

測定 (1-3年生) : 1年生 – 各項目 概要説明

身の回りのものの大きさ
  • 長さ・広さ・かさ などの量の大きさを比べる、ものを移動して 直接重ね合わせることで比べる方法(直接比較)で比べる、それが難しいものについて 媒介物を用いて間接的に比べる方法(間接比較)で比べる、直接および間接的に大きさを比べる活動を通して 長さ・広さ・かさ など その「量」というものについての感覚と理解を深める
  • 測るものより小さい任意のものの大きさを単位として それが幾つ分あるかを調べることで 大きさを「単位幾つ分か」の数で表すことができるという考え方を知り 理解する、その数を用いれば 量を比べることができるという 比べ方の方法を知り 理解する、身の回りのものを任意の1単位(任意単位)として用いて 比べ合いたいものが 単位幾つ分ずつなのかを数えて 大きさの違いを数に表して比べる (長さなら同じ鉛筆1本や消しゴム1個など、広さなら同じ折り紙や方眼紙の1マスなど、かさなら同じコップ1杯や茶わん1杯など) (※世界共通の単位(普遍単位)の使用は2年生からです)
  • これらの測定の活動を通して 次の感覚もつかんでいき 徐々に「量」というものを理解できるようにしていく;①量の保存性(一本のリボンは伸ばしても曲げても長さは同じ や コップの水の量は茶碗にうつしてもかさは同じ など)・②量の加法性(コップAとコップBの水を合わせてコップCに入れたらAのかさとBのかさの合計がCのかさとなる など) などの 量のもつ基本的な性質を理解すること (※もちろん量の加法性や保存性は成立する場合としない場合がありますが置いといて!)・③何の量を比べるかにより その際に不要となる他の量や量以外の性質を 無視すること
  • 長さの言葉での表現は「大きい・小さい」ではなく「長い・短い」が用いられ、何の長さかによって距離なら「遠い・近い」、高さなら「高い・低い」の言葉などで様々に表現されていることを再認識する、日常生活の中にある 長さについての見方を広げていく
時刻
  • 短針と長針の位置を基に それぞれの針が示す数と時刻を表す数との対応を理解する、時計の観察や操作を通して時刻を読むことができるようにする、日常生活で時刻を読む

 

変化と関係

変化と関係 (4-6年生) : 1年生 – 各項目 概要説明

 

データの活用

データの活用 : 1年生 – 各項目 概要説明

数量の整理
  • ものの個数を数えたり比べたりする場合 種類ごとに分類整理することで数えやすくなることを知る、絵や図に並べてみることで一目で数の大小を比べることができるようになることを知る、ものの個数を 実際に簡単な絵や図に並べて表す、その際に数量を比べやすくするという目的のために工夫が必要であることを理解する(絵の大きさは揃える(現実の大小関係を絵や図に持ち込まない)、均等に配置して並べる、など)、逆に簡単な絵や図から意味を理解して個数を読みとれるようにする

 

 

おわりに

以上で、1年生算数の各項目についての詳細説明は終了です。

小学校から始まる算数・数学の世界は、どの内容も、机上で理論を習えばいきなり理解できるものでもなく、当然 理解の基礎となるような感覚が必要です。

1年生は それらの重要な感覚作りをメイン目的としているような学習であり、感覚に繋がるような学びや経験を重視しています。

実は算数の感覚作りは就学前から行われており、学習指導要領の幼稚園版と言える「幼稚園 教育要領」で その指導内容が指示されています。

しかし就学前は やはりまだ 食事や排泄などの基本的な生活や 道徳面などの教育に多くの時間を必要としており、算数の感覚作りだけを重点的に行う時間 というものは 多くの子供達にとって それほど多くはなかったのでは、と思います。

ですが小学生になり 日々1時間(45分ですが)しっかりと算数の感覚作りを行うようになり、内容も 1年生は感覚~♪ と言いつつも、園児だった昨年までに比べて かなりレベルアップした感覚を培っていきます。

今さらながら 子供達は 頑張って進んできたのですね、ウリコもウリタも もう1年生ではありません、もっと大げさなくらい褒めてあげればよかった…(><)

しかし後悔先に立たずなので、今から褒めまくろうと思います。

そして次回2年生が、就学前からコツコツ作ってきた これら感覚という土台を 一気に知識として一旦落とし込み 次学年以降へ繋げていくための「要」となります。

それでは 次回は その重要な2年生の一回目「小学校 算数【2年生】– ①単元と項目」を ご紹介します。

 

それでは(^^)/

(※ noteは24年11月に開設しましたが、まだご挨拶のみです。PDFファイル公開は25年1月初旬より開始していきます。よろしくお願いします。m(_ _)m )