小学校 算数【3年生】– ②詳細説明

算数3年生を詳しく見るイノママと姉弟

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こんにちわ、訪問ありがとうございます!

 

はじめに

前回「小学校 算数 【3年生】– ①単元と項目」をご紹介しました。

それだけでも 十分かもしれませんが、学習指導要領 公式解説には、なるほど!と思う詳しい内容が沢山載っています。

家庭学習をサポートする上で 知っていて損はないと思いますので、今回の記事では、それらを基に さらなる調査などを追加して 詳細をまとめて、前回ご紹介した項目名に沿って 一覧にして ご紹介します。

これだけで かなりのボリュームになってしまいますので、必要なところだけ読んでいただければと思います。

そして 単元の土台や目的、算数的な小話など、他にも記載したいことが沢山あるのですが、ブログ記事だと さらなるボリュームを追加すると 読みにくくなりますので、それらはnote版PDFの方に載せます。

それでは、「小学校 算数【3年生】– ②詳細説明」、ブログ版は主に項目についてのみですが、見ていきましょう!

 

小学校 算数 – 3年生の詳細説明 (項目について)

各領域ごとに、前回ご紹介した項目と同順で、各項目の詳細を挙げていきます。

※ 項目名は 読みにくくなるので 入れていません、前回の記事と照らし合わせてお読みください。
※ かなりボリュームがありますので、必要なところだけお読みいただければと思います。

 

 

数と計算

数と計算 : 3年生 – 各項目 概要説明

整数の表し方
  • 万の単位を知る、1万という数の大きさを実感的に捉えられるようにする、また多面的な見方でも捉える(1000が10個集まった大きさ・9999 より1大きい数・5000と5000を合わせた数・100の100倍 など)、1万より大きいケタの数について 万を単位として十・百・千を用いて表せるようにする(十万・百万・千万)、それらの数を万の単位の目盛の付いた数直線の上でも理解できるようにする、大きさの大小を不等号を用いて表せるようにする (その際に「数直線」「等号」「不等号」という用語も正式に学習する)
  • 1億という数を知る
  • 整数を10倍・100倍・1000倍 および 1/10 にした大きさの数について調べる、その数字の並び方は変わらないことや 対応する数の位の単位(十・百・千など)の大きさは それぞれ 10倍・100倍・1000倍 および 1/10 にした関係になっていることに気付き 理解する
  • 十・百のみではなく 千・万を単位として もとの数の大きさを捉えた場合 いくつ分になるのか という 相対的な大きさを捉えるようにする、数の範囲が大きくなっても このような相対的な大きさについて 理解する
★ 用語や記号
等号、不等号、数直線
整数の加法・減法
  • 3位数や4位数の加法・減法が、2位数などについての基本的な計算を基にして出来ることを理解する、(2年生で学習した2位数および簡単な3位数の加法・減法 を基にして 和と差を求めることができる(例:126+253 なら 一の位同士を加えた6+3=9 と 十の位(10のまとまり)同士を加えた20+50=70 と 同様に百の位(100のまとまり)同士を加えた100+200=300を合わせて 379 と計算できる)
  • 2年生で学習した2位数の加法・減法の筆算の仕方を基に 3位数や4位数の加法・減法でも 位を揃えて筆算により計算できるようにする
  • 3位数や4位数の加法・減法の計算を確実に出来るようにする
  • それらの計算を必要な場面で用いることが出来るようにする
  • 計算結果の見積もりに触れ、計算方法の検討や結果の確認に見積りを生かす(3位数や4位数と位が多くなってくると位の揃え間違えによる計算間違いの可能性も上がってくるが 計算前におよその数を見積もっておくと このような時にすぐに気が付けるようになる)、見積もりに当たって 2位数同士の加法やその逆の減法程度の 簡単な計算を暗算でできるようにする
整数の乗法
  • まず数をいつもの1を単位ではなく10を単位(1まとまり)として捉えることにより 被乗数を10倍すると積も10倍になるという 乗法の性質を理解する(※等式の性質としての乗法の性質「a=bならばac=bc」の学習は中学1年生です)、そして乗数が1位数の計算の場合には 被乗数を位ごとの数のまとまりに着目すると 基本的な計算を基にして計算できるようになることを理解する(25×3ならば 25は 20+5と捉えて 20×3 + 5×3 で計算できる)、次に 乗数が2位数の計算は 十の位をかける計算と 一の位をかける計算を基にしてできることを理解する(25×43ならば 乗数の43 を40+3と捉えて 23×40 + 23×5 となり 乗数が1位数の計算を基にして求めることができる(十の位については十を単位として4つ分 つまり一旦4として計算して 計算後 その単位を数の10に戻す つまり10を掛ける)、被乗数が3位数になっても同様であることを理解する  (※これらは分配法則を活用した計算方法であり 筆算の仕方に結び付く)
  • 上記の計算の考え方から まずは乗数が1位数の場合を基に 筆算の仕方を理解して 練習する
  • 乗法の計算を確実に出来るようにする
  • 乗数や被乗数は 人数・個数・長さ・重さ・値段と様々な場合があるが どのような状況でも 乗法が用いられる場面を判断して 必要な際に適切に用いることができるようにする、除法の学習後は 除法の逆としての乗法の問題も理解する(ひもを5等分した一つ分が10㎝だった場合 はじめのひもの長さは何㎝か、など)
  • 乗法の意味「一つ分の大きさ(被乗数) × 幾つ分なのか(乗数) = その該当数分に当たる大きさ(積)」において 被乗数が0の場合 および乗数が0の場合の意味を理解する;①被乗数が0の場合:「一つ分の大きさが0」のものが幾つあっても0になる(例:飴玉が全く入っていない袋が 何袋あっても飴玉の数は0) ②乗数が0の場合:一つ分の大きさが幾つであっても 「幾つあるかが0」なら0になる (例:飴玉が一袋にどれだけ沢山入っていたとしても その袋自体が全くなければ 飴玉の数は0)、よって「0に幾つを掛けても答えは0になること」および「幾つに0をかけても答えは0になること」を理解する
  • 計算結果の見積もりに触れ、計算結果の確認に見積りを生かす(19×5なら20×5=100なので100より小さくなるよな、など)、見積もりに当たって「2位数×1位数」程度の 簡単な乗法を暗算でできるようにする
  • 乗法について、交換法則・結合法則・分配法則が成り立つという 考え方を理解して 計算に活かす (※ 計算に関して重要な 交換法則・結合法則・分配法則の 3つの性質は次になり、そのうち乗法に関するものの「考え方」が成り立つことを理解します(これらを「法則(きまり)」として学習して一般化して 理解をまとめるのは4年生です):①交換法則(加法と乗法):a+b=b+a、a×b=b×a ②分配法則(加法・減法と乗法):a×(b±c)=a×b±a×c、(a±b)×c=a×c±b×c ③結合法則( 加法と乗法):(a+b)+c=a+(b+c)、(a×b)×c=a×(b×c) )
整数の除法
  • 分けるときに用いる「割り算(除法)」という考え方 および 式への表し方や記号「÷」を知る
  • 「分ける」際の2つの要素となる「幾つ分ずつ」「幾つに」分けるのか において その「どちら側を求めるのか」で 除法は2つの意味をもつことを理解する (等分除と包含除:(例)12個の飴玉を4人に等分すると何個ずつ配れるかを求めるなら12個÷4人=3個/人(等分除:「幾つ分ずつ」分けるかを求める→1つ分の数(被乗数)を求める→等分数でして包含数を求める)、3個ずつ配ると何人に配れるかを求めるなら12個÷3個/人=4人(包含除:「幾つに」分けるかを求める→幾つあるのか(乗数)を求める→包含数でして等分数を求める)を理解する(※等分除・包含除という用語は子供達は学びません))、等分除と包含除を見方を変えて同じ式になることを納得できるようにする(等分除で4人に等分する際 1回に1個ずつ配っていくと1回3個ずつ必要で それが4回、1回3個を見えない袋にでも入れると捉えなおすと 包含除と同じ考え方なので同じ演算式で表すことに矛盾がない、という見方も納得できるようにする(※具体的に見える袋(存在する袋)に入れたりする場合と違い この見えない袋(存在しない袋)は概念的なので 3年生の段階では 難しく感じたなら何となくの理解でもいいと思います、人間の脳が概念を扱えるようになるのは 4年生くらいかららしいので…)
  • 除法を乗法の逆算とみると もとの乗法の「被乗数を求める場合」と「乗数を求める場合」とがあることを理解する(前者が等分除・後者が包含除)、2年生で学習した乗法の意味「1つ分の数(被乗数)×幾つあるのか(乗数)=該当数に当たる総数(積)」を再確認しながら 除法の2つの意味について理解を深める (※先の飴玉の等分除と包含除をもう少し詳しくみます。まず乗法で飴玉を1人につき3個ずつ4人に配る際に必要な個数を求めると 3個/人×4人=12個 となります。これをもとに、逆に除法で 12個を4人に等分すると何個ずつ配れるかを求めるなら12個÷4人=3個/人(1つ分の数(被乗数)を求める→等分数で除して包含数を求める→等分除)、3個ずつ配ると何人に配れるかを求めるなら12個÷3個/人=4人(幾つあるのか(乗数)を求める→包含数で除して等分数を求める→包含除)です) (※上の項目では 回数を見えない袋などに捉え直して 等分除を包含除として捉え直したりもしましたが、ここでは捉え直したりなどせずに「捉え方を統一して」みて下さい。その時「同じ除法の式が表す等分除と包含除は、同じ状況を表していません」。加法と減法の相互関係のように 同じ状況に紐づく乗法と除法で考えると、この際の除法の等分除・包含除のセットは、この飴玉の例ならば 12÷4=3(等分除)・12÷3=4(包含除)となるように 違う数式となります。逆に、「同じ数式が表す等分除と包含除は 同じ状況に紐づいていません」。12÷4=3が包含除を表すなら 対応する乗法は 4個/人×3人=12個で 4個ずつ3人に配っており、先ほどとは状況が異なることになります。ここは混乱する子がいるのではないかと思います。 )
  • 除法が用いられる2つの場面を理解して どちらの場合も正しく式にできるようにする、逆に 式から読み取って 各状況や場面においての 具体的な数量の関係を捉える、個数や等分数などではなく、ある数がもとの数の何倍かに当たるときも 乗法 「もとの数(1つ分の数)×何倍(幾つあるのか)=ある数(該当数に当たる総数)」と捉えて 同じ考えで 等分除・包含除 の場合ともに除法が用いられることを理解する、言葉や図などと関連付けながら乗法と除法の式の関係の理解を深める
  • 除法には割り切れない場合があり その場合には余りを出すことを理解する、表し方には決まりがあり 例えば17÷5ならば「17÷5=3あまり2」というように表すことを知る、具体的な状況や場面がある時 そこでの商や余りが 何を意味するか理解できるようにする、余りの意味から 余りの大きさは除数よりも小さくならなければいけないことを理解する (※「17÷5=3あまり2」は 数学的概念を表す数学記号ではないものが入り込んでおり「=」で成り立つ等式ではありません。では あまりを 数学記号を用いて 等式として成立するように表すとどうなるか、は4年生で学習します。)
  • 除法を「ある数量から 一定の大きさの数量を取り去るときの 最大の回数を求める(累減)」とも捉え 減法としても 考えらることを理解する (12÷4の場合 12−4-4-4=0の4の個数 とも考えられる)(4個ずつが何回分ひけるかなので包含除とも捉えられる)
  • 除数と商が共に1位数である除法の計算を 確実に出来るようにする(42÷7や16÷5など 九九を1回用いて商や余りが求められる計算)
  • 次のような簡単な 除数が1位数で商が2位数の除法の 計算方法を知る;①被除数が十で割割り切れる かつ 被除数の十の位の数が除数で割り切れる 数の場合(80÷4や90÷3のような除法。80÷4の場合 十を単位とした数の見方に関連させて 80を「10が8個」と捉え その「8個」を4で割ると答えは「10が2個」というように 単位の考えに基づいて考えられるようにする。) ②被除数が2位数かつ その十の位の数と一の位の数が それぞれ除数で割りきれる場合(69÷3や86÷2のような除法。69÷3の場合 十を単位とした60÷3の計算の理解の基に 2位数の乗法と同様に69 を60と9に分けて捉えて 60÷3= 20と9÷3=3の和として 答えは23 と考えられるようにする)
  • 0を割る「即ち被除数が0」というイメージを捉える→まず乗法でアメを1人につき3個ずつ4人に配る際に必要な個数を求めると 3個/人×4人=12個、これをもとに 除法を考えます:①等分除で被除数が0(1つ分の数(被乗数)を求める→等分数で除して包含数を求める→等分除です):12個を4人に等分すると何個ずつ配れるかを求めるなら12個÷4人=3個/人、この12個が0個に変わった場合 0個÷4人=0個/人 (0個のアメを4人に配ったら 1人に付き0個ずつ!)  ②包含除で被除数が0(幾つあるのか(乗数)を求める→包含数で除して等分数を求める→包含除です):3個ずつ配ると何人に配れるかを求めるなら12個÷3個/人=4人、 この12個が0個に変わった場合 0個÷3個/人=0人 (0個のアメを1人に3個ずつ配ったら 配れる人数は0人!)、よって「0を幾つで割っても答えは0になること」を理解する (※ 等分除・包含除の両方で除数が0の場合の意味を捉えるのか、は教科書や先生によるかとも思います。作成者の子供の教科書では 捉えやすい ①等分除 の方のみでした。) (※ 以上は「0を」割る除法です。お気づきかと思いますが「0で」割る除法は 小学校では学びません。作成者の子供の教科書でも 敢えて触れられていません。「こちらは とても難しい話になるので まだ考えないよ」というようなことを 先生によっては話したりするのかもしれません。ちなみに「0で」割る除法の答えは、被乗数が0か否かで答えが分かれ、被乗数をaとして 「a≠0ならば a÷0=不能(解不能:不可能なので答えは存在しません)、a=0ならば a÷0=不定(解不定:全ての数で成立するので答えを定めることが出来ません)」となります (このことをいつ習うのか、が調べきれませんでした、スミマセン)。ただし理系高校数学の内容だと さらに違う見方も加わります。もはや深すぎて「つまりこうです!」と言い切れないのですが、小学生には難しい、ということは確かです^^;)
★ 用語や記号
÷
小数について
  • 「小数」という1より小さい数の表し方 の存在を知る
  • 測定などで端数部分の大きさを表すのに小数を用いて表せることを知る(測定と関連して 小数が必要とされる場合は多い)
  • 小数の位取りの仕組みを理解する(今までの 位が大きくなる整数の場合は ある数の単位の大きさが10集まると 次の単位となって表される仕組みであったが 今度は逆に 一の位の1単位(=1)の大きさを10等分して新たな数の単位をつくり(0.1) その単位の幾つ分かで大きさを表している)、位取りの仕組みから「1/10の位」を理解して「小数第1位」という呼び方も知る
  • 小数を数直線の上に表して 整数と同じ数直線の中に位置付けて 小数の理解を深める(2.7は 整数の2と3の間 さらに2と3の間を10等分した目盛りの7番目にあることを理解して 整数の数直線との関係を捉える)、簡単な小数(0.1など)の数直線上の位置を理解して 分数(1/10など)との関連付けが出来るようにする、小数の0.1と分数の1/10のなどを数直線の上下に同時に表すなどで 同じ大きさの数であることを実感できるようにする
★ 用語や記号
小数点、1/10の位
小数の加法・減法
  • 小数の加法・減法の方法について 小数の仕組みの理解に基づき 次のことを考えていく中で 整数と同じ原理・手順でできることに気付き 理解する;①小数の加法・減法の計算を 整数と同じ数直線上に表し、大小や順序についての関係を調べて 整数と同じであることを理解する ②相対的な大きさを用いて 0.1が何個分 や 1/10の位が何個分 と捉えると 整数の計算に直して計算できることを理解する ③小数点を揃えて 各位の単位を揃えて計算する、そうすると位が揃い 10個集まると1つ上の位に繰り上がり、整数と同じ仕組みであることを再確認する
  • 1/10の位までの小数の加法・減法の計算を行う
  • 1などの整数を 計算過程などで 必要に応じて1.0などとも見れるようにする (答えになった場合は1に戻す) (※有効数字の概念の学習は中学校なので 小学校の間は可能な限り簡潔に表現できるようにする)
分数について
  • 等分してできる部分の大きさや 測定などで端数部分の大きさ を表すのに分数を用いることを知る
  • 分数の「分母」「分子」という用語 および表し方のルールを知り 正しく表せるようにする
  • 分数の意味について以下の捉え方ができるようになる(幾つかの考えを同時に用いることも多い);例2/3として ①実際の物を3等分したものの二つ分の大きさである ②2/3L、2/3mのように 測定したときの量の大きさも表せる ③1を3等分したもの(単位分数である1/3)の二つ分の大きさである (※次の④⑤の捉え方も重要だが 5年生の学習内容になる;④AはBの2/3というように Bを1としたときのAの大きさの割合を表す ⑤整数の除法「2÷3」の結果(商)を表す )
  • 簡単な分数(1/10など)の数直線上の位置を理解し 小数(0.1など)との関連付けが出来るようにする、小数の0.1と分数の1/10のなどを数直線の上下に同時に表すなどで 同じ大きさの数であることを実感できるようにする、数直線上に表すことにより 分数を数として捉えられるようにする
  • 分子が1である分数を単位分数といい 分数が「単位分数の幾つ分か」という考え方で表せることを知る(2/3は1/3の二つ分、4/3は四つ分、1より大きい分数になっても同じ考え方)、単位分数は1/3・1/4・1/5 など 数の大きさの単位として 都合のよい大きさを選ぶことができる(小数では0.1(1/10)や0.01(1/100)など 大きさの単位となれる数に縛りがある)、このような点から 分数で表す利便性を感じる
★ 用語や記号
分母、分子
分数の加法・減法
  • 簡単な場合で 同分母の分数の加法・減法の意味や 計算の仕方について理解できるようにする(真分数同士で 和が1までの加法 および逆その減法まで)(1/5mと2/5mを合わせる場合に 1/5+2/5 という式を立てられて 1/5mの三つ分(単位分数1/5の三つ分)として捉えて 答えが3/5mになることが理解できるようにする)
  • 簡単な 同分母の分数の加法・減法の計算を行う
  • 1などの整数を 計算過程などで 必要に応じて10/10などとも見れるようにする (答えになった場合は1に戻す)(※可能な限り簡潔に表現できるようにする)
数量の関係を表す式
  • 式は 数量やその関係を 簡潔かつ的確に表すことができる 数学的な表現方法であることを再認識する(数式の言語とも言える一面と利便性を改めて感じ取る)、□と演算子を含む式そのものが 一つの数量を表しているという見方も出来るようにする
  • 求めたい数や量を□などを用いて表し その関係を式に表す(□などの記号は 未知の数量を表す記号として用いる場合(今回の学習の場合)と 変量を表す記号として用いる場合(4or5年生で学習)と に大きく2つに分けられる)
  • □に数を当てはめて調べる(数を順に当てはめていく方法(1・2・3…)、およその見当を付けて当てはめていく方法(近そうと思われる値付近から)、四則計算の相互の関係(「加法と その逆の減法」「乗法とその逆の除法」)を基に 逆算で求める方法(手際のよい方法) がある)
  • 四則計算の相互関係も □を用いることで 式から意味を読み取ったり 式と図を関連付けたりして 意味を捉えて説明できるようにする
そろばんを用いた数の表し方と計算
(※そろばんの桁(縦棒のこと)には 梁(横棒のこと)の下側に一珠(1を表す珠)が4つあります。一珠だけで5以上を表すことができません。5は梁の上の五珠(5を表す珠)1つでその数の存在を表わします。一本の桁内で、下側の一珠は5になると一つ上の位として扱います。上側の珠である五珠の方は 1つしかなく、これがあるかないかで 5があるかないかが決まります。そろばんでの計算は基本的に 加法なら もとの一珠の状況に応じて「5を入れて入れ過ぎた分を取る」か「10を入れて入れ過ぎた分を取る」という方法で加数分を加え、減法なら逆に「5を取って取り過ぎた分を入れる」か「10を取って取り過ぎた分を入れる」という方法で減数分を引く、という計算方法です。そして、どれだけ大きな数になっても、大きい桁から計算していきます。学校で学習する計算方法のメイン「筆算式」と、そろばんを用いた計算方「珠算式」では、計算の仕方が全く違います。)
  • そろばんによる数の表し方を知る、整数は万 および小数は1/10 の単位までの数を表す
  • 1位数や2位数の整数の加法・減法の計算の仕方を理解する
  • 万などの大きな数や 1/10の位までの小数の簡単な加法・減法(2万+5万 や 3.4+0.5 など)の計算の仕方 を理解する

 

図形

図形 : 3年生 – 各項目 概要説明

図形について
  • 二つの辺の長さが等しい三角形を二等辺三角形、三つの辺の長さが等しい三角形を正三角形ということを知り 理解する、直角二等辺三角形を知る
  • 二等辺三角形や正三角形の意味や性質を 定規やコンパスでの作図・竹ひごや折り紙などによる実際の作成活動などを通して 実感して理解を深める、二等辺三角形と正三角形の お互いの関係に徐々に着目する
  • 合同な二等辺三角形や正三角形を敷き詰める操作を通して これらの図形で平面が敷き詰められることを理解する、敷き詰めてできた模様の中にある ほかの図形を見つけられるようにする、平面図形の広がりを確認する活動を通して 図形についての見方や感覚を豊かにする
  • 一つの頂点から出る2本の辺が作る形を角ということを知る
  • 二等辺三角形や正三角形および今までに習った三角形や四角形などの 基本的な図形と関連させて角についての理解を深める
  • 2本の辺の開き具合の量であり 2年生までの測定領域で培った量を比べるという考え方を 角にも適用させて 角の大きさを比べることができるようにする、実際に紙などで二等辺三角形や正三角形を作成して 二つの角を重ねて 大きさが違ったり等しかったりする場合を 確かめる (※なお 量を測定する感覚を適用させて 角度の単位「度(°)」を用いて角度の測定を行うのは4年生)(※二等辺三角形や正三角形の折り紙を使用した作成や 方眼紙を用いた作図、またこれらの三角形の角がぴったり折り重なるように折った時などに 中心となる線(底辺の垂直二等分線)で左右対称であることに着目するなどして 6年生での対称性の学習の土台となる感覚も育んでいく)
  • 円という図形を知る、円周上のどの点も中心から等しい距離であることが分かるようにする、観察や作図などの活動を通して理解を深める、紙で作った円の中心を折るなどの操作で見付けたり コマ作りなどを行ったりして 円の性質への理解と実感を深める、身の回りにある丸い形のうち 楕円状などのものと円のものを明確に区別できるようにする
  • 円の真ん中の点である中心を理解する、中心から円周まで引いた直線が半径、中心を通り 円周から円周まで引いた直線が直系 という定義を知る、作図などの活動を通して 半径や直径は無数にあることに気付く
  • 円の作図や円による模様作りなどを行い コンパスの操作に慣れる、コンパスは円をかくだけでなく 等しい長さを測りとることなどができる道具であることを知る、長さを比べたり 円の性質と関連させて 二等辺三角形や正三角形などの作図にも用いることが出来ることを知り 適切な使用が出来るようにする
  • 球という立体図形を知る、球を平面で切ると 切り口はどこも円になること、球をちょうど半分に切った場合の切り口が最大の円になることなどを 球体模型の観察などを通して理解する、球体のものを観察したり実際に触れたりして球への理解と実感を深める、身の回りにある丸型のものうち 卵型などのものと球のものを明確に区別できるようにする
  • 球を半分に切った時の 最大の切り口になる円の中心・半径・直径が その球の中心・半径・直径であることを知る、球の直径の大きさは ボールを直方体などの立体で挟むなどの方法で調べられることを知る
  • 三角形や円などの図形を用いた模様を描くなどの活動を通して 図形のもつ美しさにも気付き 関心をもつ、図形の美しさを再確認することを通して 図形についての見方や感覚を豊かにする
※ 数学的に「図形」とは、点や面や線や立体、またはそれらが集まったもののことを言います。

 

測定

測定 (1-3年生) : 3年生 – 各項目 概要説明

量の単位と測定
  • 測定とは 「単位を基準にして その量を道具で測り 数値で表すこと」であると再確認する
  • 長さの基本単位であるメートルに接頭語 キロ がついた場合の状態を理解する、10mや100mとの関係も理解して 100mの10倍 や 10mの100倍 ということも理解する、通学路上の家や学校から1㎞の地点を調べたり 運動場の200mトラックの5周分であることを知ることで実感的に捉えられるようにする
  • 重さも これまでの学習で学んだ量の場合と同じように「量」として捉えて 単位となる重さの幾つ分かで測定できることを理解する
  • 重さの基本単位であるグラムと 接頭語 キロ がついた場合の状態を知り 1gと1㎏の単位の意味とお互いの関係や違いを理解する、日常生活で身近な 体重測定や 食品の買い物などでの計器を用いた量り売り あるいは1㎏の重さの物を実際に持ち上げるなどの活動を通して 重さという量の大きさについての感覚を豊かにする
  • 球体のものや液体など直接重さを計ることが難しいものを 容器に入れて量る場合は「 測りたいものの重さ= 全体の重さ − 容器の重さ」となることを理解する
  • 重さの単位の普遍単位として グラム以外にも 一般的に用いられている トン(t)の存在を知る、1t=1000㎏であることを知る
  • 長さや重さを測定して得られた数値を 適切な接頭語を付けた状態の単位で表す
  • 適切な接頭語が付いた単位を選択することで 数値が扱いやすい大きさになることを再確認する、その利便性を実感できるようにする
  • 今までに学習した 長さ・重さ・かさの単位について 同じ接頭語が付くと 付いてない状態との倍数関係が同じになることを改めて理解する、接頭語がついた各単位を完全な別物として捉えず 単位と接頭語の関係を大きな視点で一つのものとして捉え直す、それぞれの単位について 何も付いてない基本の状態から キロ(k)=1000倍、デシ(d)=1/10倍・センチ(c)=1/100倍、ミリ(m)=1/1000倍となることを感じ取る (※世界で既に整えられている接頭語含む単位の表現体系の存在を少しでも感じとってもらえればと思います)
  • 長さや重さを、およその見当を付けて、適切な大きさが測れる計器を選んで測定する(どれだけの長さや重さが測れる計器なのか、や どれくらいの詳しさで測れるのか などを状況に応じて適切に判断出来るようにする)、状態など 量自体ではない部分も計器の選択の考慮に入れれるようにする(木の回りなどの曲線部分の長さを測る場合は 定規ではなく 曲線に沿わせることが可能な巻き尺を選べるようにする など)、これらような「使用上の注意点に気を付けて測定を行う」という考え方と姿勢を養う
時刻と時間
(※時間という量は、長さ・かさ・広さと違って 目で見ることはできず、重さと違いかかる力を感じることも出来なく、 子供達にとって「量」としては捉えにくいものですが 考え方は同じです。 基本とする量を表す普遍単位は既に整っています。二点の時刻からその間の大きさを計算したり、計器を使って測ったりすることなどで、その量の大きさを表すことが出来ます。)
  • 時間の単位である 秒を知る、1分間=60秒という関係を知る
  • 1秒の長さについての感覚を 実際に1秒を感じられる活動を通して養う(時計の秒針や 1秒のテンポに設定したメトロノーム、およびそれらに合わせて数を数えたり手をたたいたりするなど、またはストップウォッチを用いて「秒」を実感できるような遊びをするなど)、10 秒や60 秒というまとまった時間の中で「1秒」が幾つ分あるのかを意識して感じ取り 時間について理解できるようにする、秒という単位が使われる 日常生活の場面を考える
  • 時刻と時間を明確に使い分けて 日常生活で必要な時刻や時間を求められるようにする(時計の模型や図などで 針が進んだ目盛りの数を数えたり 数直線上に表された時刻や時間を読んだりするなどの方法で 通学や読書にかかる時間を求める、など)、時刻から時間 または逆を求める際に 正時(7時や8時など 分や秒の端数が付かない時刻)や 正午 を区切りとして考えるという 考え方も知る(※計算で求める場合は 日常生活で必要とされる範囲内にとどめ 複雑な単位換算は避ける)

 

変化と関係

変化と関係 (4-6年生) : 3年生 – 各項目 概要説明

 

データの活用

データの活用 : 3年生 – 各項目 概要説明

データの分析
  • 日時や場所などの身近なことに関連させられることから一つ観点(何が知りたいか)を定めて 分類する項目を選び 項目に沿ってデータを正しく分類整理する、機械的な処理ではなく 課題を明確に捉えた上で それに沿って必要な資料を集め 分類整理するという考え方や姿勢を養う、資料に落ちや重なりがないように項目を決めたり 資料を分類したり 集計を確認するなど 誤りが生じにくい方法を工夫する
  • それらを表に表す、逆に表から読みとる、などを通して 表の意味を理解する、表には 分類の仕方や表し方に種類があるので それぞれの特色を理解して 目的に応じて用いる (※ ここでの表の分類とは 統計に関しての表であり、大きく「一次元表」「二次元表」「度数分布表」があります(トーナメント表とかは統計に関する表ではありません)、3年生で使い分ける必要があるのは 複数項目について1つの項目でまとめる一次元表(好きな給食メニューごとに 人数をまとめて集計 など)、複数項目について複数の項目でまとめる二次元表(好きな給食メニューごとに 人数を 男女別やクラスごとにまとめて集計 など)です。) (※度数分布表の学習は6年生です。)
  • 横軸にデータの種類(項目)、縦軸にそこに該当するデータの量をとり、棒の高さでデータの大小を表したグラフである「棒グラフ」を知る(縦横は逆になることもある)、棒グラフから 最大値や最小値・項目間の関係・集団のもつ全体的な特徴 などを読み取れるようにする、表と関連付けながら 見つけ出した それらのことを表現する、データ中の数量の大きさの違いを一目で捉えることができるという 棒グラフの特徴に気付く
  • 棒グラフの目盛り幅の違い(1目盛りが 1、10、100の場合を中心に、2や5や、20や50の場合なども学習する)を理解する、同じグラフを異なる目盛り幅で作成して比較したり 何種類かのグラフ用紙の中から適切な用紙を選択するなどの活動を通して 目的に応じた見やすさや分かりやすさ 用紙の大きさなどの状況 などに応じて 適切な目盛り幅を使い分けられるようにする
  • 一つの同じ観点で作成した複数の棒グラフを組み合わせたグラフに触れる(※例:好きな給食メニューをクラスごとに集計して同じ棒グラフ内にまとめる、A町とB町の月別降水量を同じ棒グラフ内にまとめる、など)(※同一観点・複数系列のグラフです。系列は 1組のデータや2組のデータ、A町のデータやB町のデータ、です)(※A町の月別平均気温と月別降水量を同一グラフ内にまとめる、となると複数観点・複数系列となり(観点は平均気温と降水量、グラフの種類も折れ線グラフと棒グラフと異なってくる場合が多いです) 4年生の学習内容です。)

 

 

おわりに

以上で、3年生算数の各項目についての詳細説明は終了です。

小数の登場・分数の計算・接頭語キロ・棒グラフ… などなど、かなり難しくなってきていますが、その中でも大きいのは やはり「除法」の正式な登場ではないでしょうか。

プロの数学者達にとって難しいのは足し算らしいのですが、小学生含め、多くの一般人にとって  四則(加減乗除)の中で最難関なのは、圧倒的にこの除法、割り算かと思います。

割り算には、掛け算の逆算と見た時に、「掛けられる数(被乗数)」と「掛ける数(乗数)」の どちらを求める場合に該当するかで 意味が二つあり、これが子供達の頭を悩ませます。

そして もととなる 掛け算の「掛けられる数」を求める割り算は「等分除(等分数で除して 包含数を求めます)」、「掛ける数」を求める方は「包含除(包含数で除して 等分数を求めます)」というのですが… (※もちろん これらの難しい用語は子供達は習いません。)

だったら 引き算だって、足し算の逆算と見た時に、もととなる足し算の「足される数(被加数)」を求める場合と「足す数(加数)」を求める場合が あるじゃん?と、混乱する子もいそうです。(うちの子だけでしょうか^^;)

引き算が「もとの足し算の どちらの数を求めているのか」の違いはスルーなのに、割り算が「もとの掛け算の どちらの数を求めているのか」の違いは、それぞれに名前まで付けられている。

この決定的な違いは何なのか?

そんな混乱をスッキリさせるべく、等分除と包含除、もっと詳しく掘り下げたいのですが、これをまとめると なかなかのボリュームになりそうなので、いずれnote版の方で… と後回しにして、まずは先に進みたいと思います。

では 次回は 「小学校 算数【4年生】」へと進みます。

※4年生以降は まだ 「単元と項目 および 詳細説明」に該当する内容が 一記事内に記載されていて、ボリュームが多すぎる状態です。note用PDFの作成に伴い校正・校閲を行い、順次 「①単元と項目」「②詳細説明」とブログの記事も分けていく予定です。

 

それでは(^^)/

(※ noteは24年11月に開設しましたが、まだご挨拶のみです。PDFファイル公開は25年1月初旬より開始していきます。よろしくお願いします。m(_ _)m )