小学校 算数【4年生】– ①単元と項目

算数4年生で関係を嫌がる姉ウリコと弟ウリタ

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はじめに

小学校 算数の内容、4年生をきちんと見ていきます!

以前の記事「小学校 算数【全体】– 内容領域と単元」の4年生の単元部分を、詳しく見たものとなり、今回と次回の二回に渡って お送りします。

一回目となる今回は、前回の全体紹介の中で 各学年・各内容領域ごとに 単元名の列挙でご紹介した学習内容を、「単元名」だけではなく その中の「項目名」を展開して ご紹介します。

また、「捉え方・考え方などのポイント」と「用語や記号」も学習指導要領からまとめて添えてあります。

その他に、授業活動の指針的な指示の要約も「学習過程の活動例」として 合わせて載せてあり、こちらは全領域に共通となります。

※「捉え方・考え方などのポイント」「用語や記号」「学習過程の活動例」の詳細は下記の【ご紹介内容の補足説明】をご参照ください。

それでは、「小学校 算数【4年生】- ①単元と項目」を見ていきましょう!

 

小学校 算数 – 4年生の内容領域

4年生で学習する領域は「数と計算」「図形」「変化と関係 (4-6年)」「データの活用」の 4つです。

※「測定 (1-3年)」はもう習いませんので「—」で記してあります。

 

小学校 算数 – 4年生の単元と項目

以下より 単元と項目を 領域ごとに、どんどん ご紹介していきます!

まずは 各領域について「単元名」「項目名」「用語や記号」「捉え方・考え方などのポイント」が記載してあります。

最後が 学年を通しての「学習過程の活動例」となります。

※ 紹介内容の それぞれについての詳細は 冒頭部分に記載してあります。「捉え方・考え方などのポイント」と「学習過程の活動例」については、下部にも補足説明があります。

※ ご注意事項も下部にございますので、 ご一読ください。

数と計算

数と計算 : 4年生 – 内容

整数の表し方
  • 億や兆についてと その表記
  • 日本での 大きい位の数の表し方の仕組み
  • 3桁ごとの桁区切り – 英語での仕組みについて
捉え方・考え方などのポイント
  • 数のまとまりに着目する
  • 大きな数の大きさの比べ方や表し方を 大きな視点で一つのものとして捉える
  • 日常生活に生かす
整数の除法
  • 「2位数や3位数÷1位数や2位数」の除法の計算の考え方
  • 「2位数や3位数÷1位数や2位数」の除法の筆算
  • 簡単な除法の暗算と商の見当付け
  • 「2位数や3位数÷1位数や2位数」の除法の計算力の確実な習得
  • 除法の計算の適切な利用
  • 「被除数=除数×商+余り」の関係
  • 除法で成り立つ性質の考え方について
捉え方・考え方などのポイント
  • 数量の関係に着目する
  • 計算の仕方を考える
  • 計算に関して成り立つ性質を見付けだす
  • その性質を活用して、計算を工夫する、計算の結果確認を行う
★ 用語や記号
小数について
  • 小数を用いた倍
  • 小数の表し方の仕組み – 1/100 や 1/1000 の位
  • 小数の相対的な大きさ – 0.1や 0.01を単位として捉える
捉え方・考え方などのポイント
  • 数の表し方の仕組みや 数を構成する単位に着目する
  • 日常生活に生かす
小数の加法・減法
  • 小数の加法・減法の計算 – 1/100や1/1000の位
捉え方・考え方などのポイント
  • 計算の仕方を考える
  • 日常生活に生かす
小数の乗法・除法
  • 小数の乗法・除法について – 「乗数や除数は整数」の場合の意味
  • 「乗数や除数は整数」の場合の 小数の乗法・除法の計算(筆算含む)
捉え方・考え方などのポイント
  • 計算の仕方を考える
  • 日常生活に生かす
分数について
  • 大きさの等しい分数
捉え方・考え方などのポイント
  • 数を構成する単位に着目する
  • 大きさの等しい分数を探す
  • 日常生活に生かす
分数の加法・減法
  • 分数の加法・減法 – 同分母の場合
捉え方・考え方などのポイント
  • 計算の仕方を考える
  • 日常生活に生かす
★ 用語や記号
真分数、仮分数、帯分数
概数について
  • 概数とは
  • 概数が用いられる場合
  • 切り捨て・切り上げ
  • 四捨五入
  • 四則計算の結果の見積り
捉え方・考え方などのポイント
  • 日常の事柄から、目的に合った詳しさへの 数の処理の仕方を考える
  • 日常生活に生かす
★ 用語や記号
和、差、積、商、以上、以下、未満
数量の関係を表す式
  • ()を用いた式や四則の混合した式
  • 公式について
  • □・△などを用いた式
捉え方・考え方などのポイント
  • 問題場面の数量の関係に着目する
  • 数量の関係を簡潔に表す、また 一般的に表す
  • 式の意味を読み取る
計算に関して成り立つ性質
  • 計算で成り立つ性質 – 交換法則・結合法則・分配法則
捉え方・考え方などのポイント
  • 数量の関係に着目する
  • 計算に関して成り立つ性質を用いて 計算の仕方を考える
そろばんを用いた数の表し方と計算
  • そろばんによる数の表し方 – 億や兆~1/100の単位まで
  • 加法・減法の計算
  • 大きな数や小数の計算
捉え方・考え方などのポイント
  • そろばんの仕組みに着目する
  • 大きな数や小数の計算の仕方を考える

 

図形

図形 : 4年生 – 内容

角の大きさ
  • 角の大きさと 回転の大きさ
  • 角の大きさの単位 – 度(°)
  • 角の大きさの判断や測定・作図 – 分度器の使用
捉え方・考え方などのポイント
  • 図形の角の大きさに着目する
  • 角の大きさを90度や180度などを用いて柔軟な表現で表す
  • 角の大きさを図形の考察に生かす
平面図形
  • 直線の垂直と平行
  • 台形・平行四辺形・ひし形
  • 平面の広がりや 図形の美しさ – 敷き詰める操作や そのデザインなど
捉え方・考え方などのポイント
  • 図形を構成する要素やそれらの位置関係に着目する
  • 構成の仕方を考える
  • 図形の性質を見いだす
  • その性質を基に 今までに習った図形を捉え直す
★ 用語や記号
平行、垂直、対角線
立体図形
  • 直方体・立方体
  • 直方体と 直線および平面の 垂直と平行
  • 見取図と展開図
捉え方・考え方などのポイント
  • 図形を構成する要素 およびそれらの位置関係に着目する
  • 立体図形の平面上での表し方や構成の仕方を考える
  • 図形の性質を見つけ出す
  • 日常の事柄を図形の性質から捉え直す
★ 用語や記号
平面
平面図形の面積
  • 面積とは
  • 面積の求め方
  • 面積の単位 – 平方メートル(m²)と平方センチメートル(cm²)・平方キロメートル(km²)
  • 長方形・正方形の面積 – 面積計算の意味と公式 「縦×横」「1辺×1辺」
  • 面積の単位の補足 – アール(a)、ヘクタール(ha)について
捉え方・考え方などのポイント
  • 面積の単位や 図形を構成する要素に着目する
  • 図形の面積の求め方を考える
  • 面積の単位と これまでに習った単位との関係を考える
★ 用語や記号
平行、垂直、対角線、平面
ものの位置
  • ものの位置の表し方 – 平面上や空間内の点の位置など
捉え方・考え方などのポイント
  • 平面や空間における 位置を決める要素に着目する
  • その位置を 数を用いて表す方法を考える
※ 数学的に「図形」とは、点や面や線や立体、またはそれらが集まったもののことを言います。

 

測定 (1-3年生)

測定 (1-3年生) : 4年生 – 内容

 

変化と関係 (4-6年生)

変化と関係 (4-6年生) : 4年生 – 内容

二つの数量の関係について
伴って変わる場合:そこにある関係
  • 変化の様子の見極め
  • 変化の様子を表す・読み取る – 表・式・折れ線グラフ
捉え方・考え方などのポイント
  • 伴って変わる二つの数量を見つけ出す
  • それらの関係に着目する
  • 表や式を用いて 変化や対応の特徴を考える
比べる:割合
(※「割合」は 算数用語としての意味と 日常語としての意味が サラッと混在しています。もちろんどちらも基本イメージは同じですが、日常語として そのイメージに含む意味を幅広くカバーしている傍らで、算数用語として その中からピンポイントに的を絞った意味を表す用語として働いており、概ね次の3通りの使われ方です:①算数用語「割合」… Aを何倍するとBになるかの 何倍という数。この時 AとBは同種。 ②算数用語「異種の2量の割合」… もとの数をA倍するとBになる時の、もとの数。この時 AとBは異種。(※この語中の「割合」は①と同意ではなく、「異種の2量の割合」のまとまりで一語であり、①とは別物 と捉えた方が掴みやすいです。)  ③日常用語「割合」…比べた結果の関係、つまり 比のこと。この意味の名詞として、および「比べたら~」のような副詞として‍も使われると思います。)
(※ 4年生で学ぶのは①の意味での「割合」です。この場合の「割合」とは「ある数は 基準とする数の何倍であるか」の何倍を表す数であり 表現を変えると「基準とする量を1と見た場合 ある数は いくつにあたるのか を表した数」です。この比べ方なので 値は必然的に「比較値(ある数)÷基準値」となります。)
  • 割合とは
  • 二つの「数量の関係」同士の比較 – 差で比べる、割合で比べる
  • 簡単な場合の 割合での比較
捉え方・考え方などのポイント
  • 日常の事柄における数量の関係に着目する
  • ある二つの数量の関係と、別の二つの数量の関係 との比べ方を考える(図や式などを用いる)
※ 中学で関数に繋がっていく領域です。関数とはざっくりですが「定まった処理内容があって、処理内部の ある値を決めると その処理内容に従って 返る値も 決まった数が返ってくる その関係 」のようなものです。

 

データの活用

データの活用 : 4年生 – 内容

データの収集と分析
  • 身近な観点二つからの分類項目選択、データの分類と整理
  • 二つの観点の組み合わせ
  • 落ちや重なりの生じないデータ整理法
  • 折れ線グラフとは
  • 折れ線グラフの最小目盛りの違い
  • 組み合わせたグラフ① – 同一観点の 複数の折れ線グラフを組み合わせたグラフ(同一観点・複数系列)
  • 組み合わせたグラフ② – 二つの観点の 折れ線グラフと棒グラフを組み合わせたグラフ(複数観点・複数系列)
捉え方・考え方などのポイント
  • 目的に応じてデータを集めて分類・整理する
  • データの特徴や傾向に着目する
  • 問題を解決するために 適切なグラフを選択して判断する
  • その結論について考える

 

☆学習過程の活動例

全領域共通 : 4年生 – 学習活動例

  • 日常の事柄から 算数の問題を見つけ出して解決する、結果確認を行う、日常生活などに生かす
  • 算数の学習から 算数の問題を見つけ出して解決する、結果確認を行う、さらに発展させて考える
  • 問題解決の過程や結果を、図や式などを用いて数学的に表し、伝え合う

 

※補足説明&ご注意事項

【ご紹介内容の補足説明】

※ 「捉え方・考え方などのポイント」について:算数では 育むべき資質や能力の「3つの柱」の2つ目である「 思考力、判断力、表現力など」を伸ばすために指導することが、各単元ごとに学習指導要領で指示されています(算数の場合です、指示の出され方は教科によって違います)。その内容を、作成者が個人的に要約し、ポイント的に添えたものです。

※ 「用語や記号」について:学習内容の範囲や難易度の指標として 学習指導要領で示されているものです。

※ 「学習過程の活動例」について:学習指導要領で「数学的活動」という名目で指示されている内容の要約です。こちらは先生など指導者向けといった色の強い指示内容ですが(そもそも指導要領なので指導者向けなのでしょうが…)、つまり授業内容に大きく関わってくることは必須なので、家庭学習にも役立つと思います。

 

【ご注意事項】

※ ご紹介する単元名や項目名は、学習内容の意味的なまとまりをご紹介するために、学習指導要領や子供達の教科書等を参考に、作成者が個人的にまとめたものです。学習指導要領や各教科書および参考書等での、実際の括り方や 用いられている名称とは 異なる場合もありますので ご了承ください。

※ 調査や要約等には 細心の注意を払い、出来る限り正確な内容となるよう努めていますが、あくまでも全て、個人の解釈です。内容を保障するものではありませんので、ご了承ください。

 

おわりに

以上で、4年生算数の単元と項目 は終了です。

「測定」の領域が昨年で終わり、「変化と関係」が始まりました。

こちらは中学で「関数」に繋がっていく領域です。

実際に見える数量の値から、見えないけど そこに確実にある「関係」を読み解き、「関係の姿」をきちんと表します。

「関係の姿」って、関数に繋がるというより、既に関数そのものなのでは… とは思いますが、4年は まだ初歩です。

今までは 見えるもの、実体のあるもの、実感のあるもの、を学んできた子供たちですが、これからは「関係」という、見えなく、実体がなく、実感もない、けど確実にそこにある「概念」、これも扱っていくことになります。

4年では、まず第一歩目として、そこに「概念がある」ことに目を向けられるようになってもらうこと、簡単なものでよいので「概念を扱う」ことにも慣れてもらうこと、が最重要かと思います。

とはいえ、そんな初歩の時期に、いきなり多くの子が苦手とする「割合」も来てしまいます。

「割合」の難易度MAXが5年生なので 「割合と言えば5年の壁!」のイメージもあるかもしれませんが、初登場はこの4年生になります。

「割合」の意味を、イマイチ掴みきれない子は多いかと思いますが、これは当然です。

「割合」という言葉は、広い守備範囲で一般的な日常語として使われることと並行して、その守備範囲の中からピンポイントに絞った意味で 算数・数学の専門用語として使われています。

言葉の使われ方が この混在状態にあること、まずこのことを知らなければ、掴もうとしても 掴めるハズがありません。

こちらは 次回の「おわりに」で もう少し詳しく触れたいと思います。

では 次回は「小学校 算数【4年生】- ②詳細説明」をお届けします。

 

それでは(^^)/